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だってしょうがないじゃないで済んだら評論はいらない

カロンズネットという日本の現代美術の展評を軸としたサイトがありまして。
この春大学院を修了し、美術評論家として一歩を踏み出した知人が
文章を書いているので時々読んでいます。
(長い付き合いながらネット友人のため、ちゃんと文章を読むのは初めて!
さすがにきちんとしてかつエッジの効いたレビューです。)

本音と建前文化の日本は、評論に向いてないですよね。
今、なにか文章を書いて、不特定多数の人に見てもらえるメディアって
ほとんど広告収入で成り立ってるから、
純粋な展覧会やら演劇、コンサート評って書きづらいでしょう。
そして今は、展覧会1つとっても、
誰が主体でやってるのかすごく分かりづらいから、
批判しても褒めても作家はともかく主催者側に響きにくいし。

(例)
この前借り入れの合間にちょっとだけ東博平成館の「大琳派展」見ました。半分だけ。
なんかこの前同じ場所で「対決」展で光悦宗達光琳乾山見たばっかりだから、
今イチ新鮮味がなかったな。
風神雷神図屏風はどっちの展覧会にも出てたし。(保存的にいいのか?)
春は興福寺の阿修羅像がやってくるらしい。(その前に妙心寺)
何その寺→琳派の安易な循環。
東博の人たちは「あそこは貸し会場」って思って本館の展示でがんばってるのかもしれないけど
なんかマスコミの言いなりになっている感じでやだなあ。
京博に笑われちゃうよ?
スリランカの方見れば良かったなあ…

これは展覧会評ではなく感想ですが、
書いていて私は一体誰に向かって書いているのかさっぱり分かりません。

展覧会の評価は、
入場者数とマスコミへの露出でされます。
長期的に見れば、図録の引用件数とかもあるけど。
そう言う状況で、名前を出して展覧会「批判」をするのは結構勇気がいります。
昔は、その展覧会を作っている学芸員がはっきりしていたので
展覧会の作り方からその人が見えたんだろうし、
批判書いても、書いた人と担当学芸員がガチで話せば
雨降って地固まったんだろうけど、今は難しいですね。
私だって、どの展覧会が新聞社企画の巡回で、
どの展覧会がひとりの学芸員の叡智を結集したやつか完全にはわかんないもん。
(その中間もあるし)

ゆえに、カロンズネットにはがんばってもらいたいです。
(得意の謎の上から目線)

そうとはいえ私も展覧会づくりに妥協するときがあるので
心が痛いです。

明日は借り入れダピョ。
6時50分の新幹線だー。

コメント (2)

kogane:

ああ!ありがとうございます!
(パソコンを変えてしばらく見れてないでいました)

現場で働いているナカムラさんにそう言って
いただけると、とても心強く何より嬉しいです。

C田さんについて書いたあの文章は、アップする
のはどうしかものかと思ったのですが、書いて
よかったです。僕自身ふっきれました。

仕方ないのかもしれないですが、プレビュー
ばかりでレビューなんてほとんどないメディア
の現状で、本音で少しでも書けたらと思います。

でもやはり、矛先が誰かよくわからないときが
あるんですけどね…。

僕としてはあれを読んで主催美術館が激昂し、
反論来るくらいの方が、やるじゃん国立K美術館!
ってことで見直すんですけどね。

僕もかなり上から目線です(笑)
がんばります。

nmaki:

私が担当展覧会であんなこと書かれたら
1週間は立ち直れないですヨ。
でも、名も知らぬ人の率直な感想はブログとかググって見ちゃいます。
それでもマイナス意見を書く人って少なくって、
今の日本は本当に自分の言葉に責任を持つ人が少ないんだなあと思ったり。

いつか私の展覧会も批評してくださいー。

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2008年10月28日 20:10に投稿されたエントリーのページです。

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