先日仕事でこんな電話を受けて仏のナカムラも流石に頭に来ました。
【前提】
自治体の広報誌の4月1日号に職場の年度内有効の無料招待券が4枚つきます。
(うちは私立だが市から展覧会の助成金をもらっているので)
お客様「今の展覧会に行きたくて前売り券を買ったら広報に無料券がついていた。ショック。
前売り券を払い戻して欲しい」
ナカムラ「(前売りの意味ないっす)払い戻しは出来かねます。無料券は年度内の展覧会どれにでもお使いいただけますので...」
客「他のは興味ない。無料券があると知っていたら買わなかった」
ナカムラ「無料券は毎年4月1日号についていますが...」
前売り券を買って展覧会に行くってことを誇りに思ってください。
無料券で入館するより、私たち職員は何倍も喜びます。
予算が降りてくる公立館や
バックに大きな会社がある私立館と違い
うちの館は自分の食い扶持は自分で稼いでいます。
入館料は給料です。
でも、うちの親もそうなんだけど、
結構皆さん気軽に招待券を要求するのよね。
美術展に限らず、コンテンツに対価を支払うという文化が
日本人には根付いていません。
みーんな広告収入じゃんね。
NHKの受信料だって、番組に支払う対価だと思ってる人殆どいないでしょう。
やっぱりお金を払って鑑賞しないと
鑑賞する力は身に付かないと思う。
自分で選ぶことが大切だし、
費用対効果のことも考えるし。
不況だからそんなこと言っている場合ではないかも。
興福寺の阿修羅像って、秋まで奈良に戻らないんだね。
私は、大変な労力とお金をかけてまで、
乾漆(脆い)の仏像を輸送する意味ってあるのかな、って思っちゃう。
興福寺で見ればいいじゃん。
「あるべき場所」で見た方がいいと思うんだけど...。特に宗教に関するものは。
今は展覧会が多すぎてありがたみが薄れちゃってるけど
ちょっと前までは一般市民が一流の芸術品を間近で見られるなんて
夢のような話だったのにね。
明日も花見〜(宴)
今のこのご時勢、
ホールをお客様でいっぱいにすることは
何よりも困難なことだ
なのに、今日、自分のコンサートに
お金を払ってくれてありがとう。
自分を選んでくれてありがとう。
と、山下達郎大先生がおっしゃってました。
満員のアクトのお客様を前に、
ついさっき。
感慨深い記事ですね。
山下達郎大先生の言葉、
重いですね。
あのレベルにあっても、
お客様への感謝の気持ちを忘れない、
見習いたいです。